マキゾエホリック

読んだ。
 
おもしろいものをたくさん詰め込んでしまおう、という意思は悪くない。
 
けれど、かつて「何でもあり」と呼ばれた一群と比較してみれば、どうにもパンチが弱い。
老人のたわ言として言っちゃえば「各要素のおもしろさを引き出せていない→それらが何故おもしろいのか理解していないのではないか」「各要素のおもしろさを統合できていない→そもそも何が面白いのかを理解していないのではないか」の二つに尽きる。
 
じゃあ何も見るところがないかというとそうでもないのだけど。何でもありの難点の1つともいえる導入部で日常との間に生じるリアリティの不連続を現在のいわゆるライトノベルの視点で整合できている点は評価できる。
でも、そこで不連続面を小さくなるようにしたことがスケールの矮小化にもつながっているのだけど。
そして、それこそが今のあそこらへんの一番の問題点なのだからして。
 
1000点満点で50点くらい。ログスケール10段階評価にすると6-。