『蒼穹のカルマ2』橘公司

70点(6強/10)
1巻と変わらず基本を理解している点は非常に好感。まあ1巻時点で明らかだったのだけど、やはりまぐれではない。
が、パンチする上での欠点は全く改善されていない。
また、1巻ではちょうど起爆剤として機能していた何人かのキャラクターが、続編を書くにあたってうまく連結できていない点も問題。
もともとが外向きに発散した構造であったため、全てを折り込むのはやはり難しいのかもしれない。
定石に則るならば、今後はそれらをまとめあげつつも別のベクトルを作り出し(別のベクトルを持ち出すことでそれらをまとめあげるという方が正しいかもしれない)、さらに大きな欠点であるクライマックスの盛り上がりの小ささをなんとかしなくてはならない。
それなりに厳しい道ではあるが、ここまで理解しているのであれば、それもできると信じたいところ。