『ミスマルカ興国物語IV』林トモアキ
85点(6強/10)
複数回の回転を基本とした展開はお手の物というか。だけど、今回は今までより振幅が弱い気がしている。
結果として普通の話レベルに落ち着いてしまっている。
次あたりはそれなりに大きな展開が期待できそうであるが、この予想の上を行くような超展開がないとこの先厳しいのではないか。というかそうでないと話も終わらないような。
『蒼穹のカルマ2』橘公司
70点(6強/10)
1巻と変わらず基本を理解している点は非常に好感。まあ1巻時点で明らかだったのだけど、やはりまぐれではない。
が、パンチする上での欠点は全く改善されていない。
また、1巻ではちょうど起爆剤として機能していた何人かのキャラクターが、続編を書くにあたってうまく連結できていない点も問題。
もともとが外向きに発散した構造であったため、全てを折り込むのはやはり難しいのかもしれない。
定石に則るならば、今後はそれらをまとめあげつつも別のベクトルを作り出し(別のベクトルを持ち出すことでそれらをまとめあげるという方が正しいかもしれない)、さらに大きな欠点であるクライマックスの盛り上がりの小ささをなんとかしなくてはならない。
それなりに厳しい道ではあるが、ここまで理解しているのであれば、それもできると信じたいところ。
『蒼穹のカルマ1』橘公司
あらすじとパッケージングであわせて一本とってくるという珍しい構成だったので、これはもしかして、と思って買ってみたら、期待にたがわぬすっとこどっこいだった。100点(7弱/10)
勢いと盛り上がりと感情移入を強くできれば200点越えは十分いける。
あと、多分タイトルで損してる。
ほうっておいてもそのうち世界は良質のすっとこどっこいであふれたりしないかなあ。無理か。
『戦闘城塞マスラヲ Vol.5 川村ヒデオの帰還』林トモアキ
マスラヲ最終巻。420点(8.5/10)
いやあ、すばらしい。
最近のマスラヲの展開から、最後の一巻でこのレベルまで行くとは予想していなかった。一巻ても二巻分くらいの厚さはあるけど。
- ○○チームが××チームに負けた件
- ××チームが勝つ理由を持っているというよりは、○○チームが負ける理由をもっているということなんだよなあ(「話としてまずい」ということ以上に○○チームという存在の思想的に)。そこは非常によくわかるのだけどこれまでの展開を考えると、展開に強引さがあるのは否めない。
- ここらへんの理屈は(というか聖魔杯のルール自体がそうなんだけど←内的にも外的にも必然的に)東方のスペルカードルールとかとも繋がる発想だよなあ。
- ここらへんの話をするにはドラゴンボールGTを避けて通れないと思うおいら。
- 思想的に
- 『お・り・が・み』も『マスラヲ』も、人間(?)賛歌であって、その両者はつながってはいるのだけど、個人的に共感できるのはどちらかといえば鈴蘭の方だなあ。いや、どっちと割り切れない部分のが多いけど。
あんまり隠すほどのことでもないけど、残りはネタバレ。
続きを読む『ソリッドファイター完全版』古橋秀之
アニメイト売りを買って読んだ。感動。180点。
http://d.hatena.ne.jp/K_NATSUBA/20081005#1223314975
↑ここに書かれていることがほとんどその通りで付け加えることもあまりない。
細かく見ればいろいろ語れることはあるけど。うん。
ダークナイト
http://d.hatena.ne.jp/K_NATSUBA/20080908
おお。周辺でダークナイト見た人がいた。ちょっとした偶然によりなぜか公開初日に見てしまっていたのでせっかくだから感想など書いてみようかと。
えー。
面白いのに構成というか編み方(?)が荒い作品だなあと思いました。良い内容を詰め込んでるのに絡みが悪くてもう一段上のステージには手が届かない、という感じ。まだまだもっと面白くなる余地が残っているというべきか。
個人的には「二人の老人の庇護の下で」と「若造がわがままを通している」の間に「金と技術に物を言わせて」が入るところが面白かったです。超技術の見せ方というかあり方というか。ちょっと方向性とかは違うけど、ダイガードとかと似たものも感じました。好きだったなあダイガード。まあそういうのが好きなだけです。
不透明性(?)とか批評性(?)については普通に「え? それってしょぼいんじゃねーの?」と思いました。多分詰め込みを消化できていない部分のせいで。
ブラシリーズと比べる必然性はあまり感じなかったので、どこらへんを視野にいれるとそう見えるのか、今度聞いてみたいなあ。
良いところも悪いところも語りたくなるくらいに良い作品でした。105点くらい。
あと、おいしいところを持っていく囚人ががが。。。ウホッ。
例大祭モノ
- なんかすいむそーよりつまらない。全体的に急造間が漂う。そんなに急造だったようにも思えないんだけど。
- カード集めはそこそこ楽しいが微妙感が漂う。システムの思想は悪くないと思うんだけど。
- 話のつながりがあったりなかったりで、バリエーションが多いのはいいけど微妙。業だなあ。
東方地霊殿 体験版。
- やっべ。予想したより随分おもろい。これはいつになく期待。
- 武器の選択がコンパイル風味だったり、スターフォースと同じ動きの敵がいたり、レイストームの敵っぽいヤツがいたりで、何かやたらと昔のゲームっぽい。意識してるんだろうか。
- 弾幕な部分との整合が今の時点ではまだとれてるっぽいけど、後半どうなるかがみどころ。
- 音楽もふーじんろくのときよりよい感じ。洞窟はいいね。
- 堅めの敵が多いのが若干気になるといえば気になる。敵が堅いということはちゃんと殺しに行かないと殺せないことを意味しているので単純な方向性としては他の部分の変更と矛盾していないのだけど、個人的には堅いのは好きじゃない。
- ストーリーは地味。かけあいもあまり冴えていない印象。特に気になるのはこれまでの東方を知らないと面白くないんじゃないかと思えること。てか、結局6,7,8から脱するのは無理だったんかね。
- 3面クリアしたあとに落ちるバグがあるっぽい。まあ体験版だし。